STORY

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それは地球が誕生するより
ずっと前のお話
広大に広がる宇宙に存在している惑星の中で
全てに“有”をもたらし“幸”が約束され、
望むもの全てを具現化できる惑星がある。
そこは、
ヒトや妖、人ならざるもの。異界の民。
生命体の全てが己だけの形を持ちながら
共存し、幸せに暮らす世界だ。
自由の美しさと確信的な縁からその星は
「華縁の星(カエンノホシ)」と
呼ばれていた。
しかし、
あらゆる現象やエネルギーでさえも
物理法則を無視し全てを“具現化”できる性質を持つ星である故、莫大なエネルギーが星の内部に蓄積し圧迫していた。
やがて蓄積されたエネルギーは、生物や物質をも取り込み更に増幅していった。そして、鮮やかな草木や美しい建物は崩れ、時空は歪みあらゆる生命が枯れ果てていった。過酷な環境下で華縁の生命体は身を寄せあい、希望の光を夢見ながらどうにか暮らしていた。そこで、
華縁の生命体たちは、蓄積されたエネルギーを循環させるための“存在”を3つ創った。
3つの“存在”は、華縁のエネルギーを用いて造られたものである。皆はそれを“神”と呼ぶことにした。一つ、生物の意志を統制する
「見識の操神」
二つ、形成された物質を無に帰す
「破滅の鬼神」
三つ、手繰り寄せ結び繋ぎ渡す
「御縁の器神」
華縁の星からつくられた“神”は星の全てであり、星の全てのエネルギーを配下における存在である。
創られた“神”は役目を果たし星の均衡を守り、星には平穏が戻った。
はずだった。──────────時は現在華縁の星から1つの“神”が地球にやってきている建物も作りや環境は殆ど違うが
華縁と地球は並行世界のような存在である。
その“神”は華縁の星に社を持っている。地球と行き来するため黄昏時の不思議な力を借りて社を地球に反映させることにした。
“神”は社の名を「御縁神社」とし、「御縁神社」は鳥居を門とし華縁と地球を繋いでいる。
12時間迄の継続開門が限界となっており、黄昏時にしか人間の目にはうつらない。
“神”は、名を
「御縁 けいト」と名乗った。
地球の質量に対応するため“神”は
器を小さいものとし、幼いヒトの姿に形を成した。
そして、地球上のSNS(バーチャルの世界)を介し人と交流する事にした。とある目的のために。